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船長釣昔話②話「タックルバランス」

初めてのヒラマサを釣った後、憑りつかれた様に連日仕事前に磯へ通った。ウエットスーツを着て泳ぎ離れ磯に渡り、休みとなれば朝から晩まで磯でルアーを投げ続けた。シケ過ぎて磯に立てない日も、とにかく海を見に行った。自分の家からヒラマサの泳ぐ海までは片道50km、往復100km…もう、完全に狂っていた。

今では確実に獲れるタックルで挑まなければ魚に失礼と思うけど、初めの頃は本気でPE1.5号でヒラマサを狙っていた。ロッドはダイワのシーホーク11MH、リールはカルディアKIX3500、PE1.5号にフロロ14号と言う相当なライトタックルだが、これがキッカケで細いラインで大物と対峙する技術、駆け引きを習得したと思う。

ある程度のサイズまではかなりの数をキャッチした。しかし本当にデカそうな奴はスグに根に走られ、何とか必死に応戦するも、どうしても獲れない。足元から水深があれば何とかなるんだろうけど、ハエ根だらけのどシャローなポイントばかり。

遂にお手上げとなり釣具屋へ。11フィートのショアジギロッドとリールはキャタリナ4000H、ラインはPE3号を巻いた。当時「これで無敵だ」と思ったタックルは磯からのヒラマサ狙いではまだライトだったんだな。と気付いたのはだいぶ後の事。

そしてタックルを見直した自分は遂に、今までキャッチする事の出来なかったサイズ。メーターオーバー、8kgのヒラマサをキャッチする事に成功。今まで「姿見ず」で切られていたサイズはきっとこのサイズだった。磯の上で1人で何度もガッツポーズ↑↑

フックは見事に曲がっており、ロッドやラインのパワーを上げれば弱い所へ負担が来て最後は破綻に繋がる、タックルバランスの重要性を学んだ1匹だった。今はSNSやYouTubeが大体の事を教えてくれるが当時の自分は1人でトライ&エラー。全ての大切な事は、現場で魚が教えてくれた。

解かれば解かる程ヒラマサへの熱は加速していき、寝ても覚めても考えるのはヒラマサの事ばかり。こうなると考えるのはサイズアップの夢。次の目標は「10kgオーバーのヒラマサ」と決めた。つづく!